
PC住宅レスコハウス屋上の既存押さえコンクリートの上から、ウレタン複合防水X−1工法を施工後、断熱ブロックを敷きこんだ外断熱防水改修工事です。庇(ひさし)のない、パラペットタイプの施工事例です。(庇のあるタイプはこちら→)

施工前の屋上。パラペット立上りから天端にかけてと、排水溝廻りは既存ウレタン防水層が露出し、その他は押さえコンクリートで保護されています。


施工前の排水溝附近の詳細。外壁45二丁掛タイルが、パラペット天端にかけて役物でとまっています。よく見るとそのタイル目地上部が割れはじめていました。
この部位は雨の影響を受けやすいため、後々タイル剥離が起こらないように、改修工事では天端(タイル面の先端)まで防水層で巻き込むか、L金物または笠木を廻すほうがよいでしょう。今回はL金物を選択しました。


排水溝モルタル勾配補正の施工中。建物の外周面に沿って排水溝が設けられていますが、その中でも排水勾配がうまく取れていない(水溜りになっている)部位については、防水改修時に直しておくとよいでしょう。
勾配が逆になっている場合には、写真のように相当厚みを必要とします。


既存の伸縮目地は全て取り除きます。


撤去した伸縮目地部分を適正に処理した後、樹脂モルタルを全面に塗布。これで防水する前の下地がきちんと整いました。
尚、奥に見えるもうひとつの部分足場は、2Fにあるキッチンの部分リフォーム(お嬢さんからのプレゼントでIHクッキングヒーター他)のため同時に設置しました。ダクト位置変更のためのコアを抜き、機器の取り付けのみ弊社で行ないました。


ウレタン複合防水 国土交通省X−1工法による防水工事が終了後、断熱ブロックを荷揚げします。レッカーによる荷揚げが可能な場合、写真のように高く積まれて梱包されてきますので、置く場所には十分に注意する必要があります。
断熱ブロックの1枚づつは軽量ですが、重なると相当な重量になります。工程上すぐにばらして施工に入る場合は別ですが、そうでない場合にはPC壁通りのあるところや交差部など、耐荷重上安全なところを選んで置きます。


断熱ブロックの取り付けをしているところです。50mm厚のポリスチレン系断熱材とモルタルを工場で同時成型したもので、外断熱工事と歩行仕上げが同時にできる屋根仕上げ材です。熱伝導率が低く断熱効果の高い、45cm角のパネルを部分的に加工した上で敷設していきます。
断熱ブロックは今まで数多く(10種類程度)見てきましたが、性能面や耐久性等を総合的に判断すると、このタイプが一番優れているのではないかと思います。


防水端末にL金物を取り付けているところです。2Fバルコニー手摺に取り付けてある既存笠木の色に合わせて、統一感を持たせました。
3ヶ所に分かれた2Fバルコニーの防水も同時施工し、それぞれに脱気筒を設けたX−1工法としました。面積の少ないところでは密着工法になる場合のほうが多いのですが、こればかりは状況により判断するしかありません。尚、建てたメーカーさんからの見積りでも同じ見解だったそうです。


L金物及び断熱ブロック側面用のウインドバー取り付け完了。パラペットにL金物を取り付けたことにより、天端のタイル目地からの劣化を防ぐことができます。
断熱ブロック側面の断熱材は、露出のままではカラスの被害にあったり、紫外線に弱いため、専用の部材でカバーします。
工事途中の雨天時に、排水勾配の状況を確認します。若干水は溜まるものの、すぐに乾いてしまうであろうレベルまで改善できています。


脱気筒廻りもうまく工夫して、断熱ブロックの敷設工事完了です。
コンクリート住宅特有の蓄熱性は長所にも短所にもなり得ます。屋根を外断熱することにより、夏場のほてり現象は緩和され、冬場の暖かさは更にその性能を増すことになります。
また、この工法では断熱層が上にありますので、防水劣化の最大要因とされる熱や紫外線による影響から、その下にある防水層を守ってくれます。したがって、側溝部等の露出防水層を除き、定期的なメンテナンスのインターバルを長くすることができます。
<お客様の声>

<四葉ホームより>
お褒めのお言葉ありがとうございます。Tさまには、弊社ホームページをご覧になって、お電話をいただきました。初めての工事であるにもかかわらず、いろいろとご注文をいただき、誠にありがとうございました。ご満足いただけましたのは、なによりです。私たちも大変うれしいです。今後も更なるサービスの向上を目指してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。