
千葉市のテラスハウス(PC造、一部木造で増築)の外壁コンクリート面のひび割れ・欠損及び爆裂部の補修後、既存吹き付け塗装面をジョリパットで塗装しました。

施工前。一部増築されたテラスハウスです。


施工後。外壁には、目地を入れたジョリパットで塗り替えをし、軒天・鼻隠と基礎は弱溶剤のシリコン樹脂塗料で塗装し直しました。また、防水工事及び玄関ドア・面格子・バルコニー手すりの取り替えも同時に行いました。


外壁の下地補修。
PC(プレキャスト・コンクリート)躯体には、ひび割れ・欠損や爆裂が随所に見られ、これらをきちんと直すことから始めます。


欠損・爆裂部Kモル(軽量エポキシ樹脂モルタル)補修中。


欠損・爆裂部の補修完了。


ジョリパット施工範囲全面にカチオンフィラーで下地を作ります。基礎部分に同じ色で数本のたて線が入っていますが、こちらはひび割れ補修後に塗ったエポキシ系の樹脂モルタルです。


下地のカチオンが充分に乾燥したら、シーラー塗布後ジョリパットをコテで仕上げていきます。今回は外壁面に目地を入れて、デザイン面での特徴を出すことにしました。手間と材料が余分にかかりますが、厚みがあってボリューム感のある豊かな表情が生まれます。


ジョリパットを塗り終えたら、事前に貼っておいた目地棒を慎重にはがして出来上がりです。表情豊かで素材感にあふれた美しい仕上がりです。
アイカ工業株式会社のジョリパットは、自由度の高い装飾性塗材で、今回のようなコテ仕上げの他、吹き付けやローラー等による多彩な表現が可能となります。


既存ゴムシートの上にウレタン塗膜防水重ね塗り施工前の屋上。
既存ゴムシート防水のトップコートがほとんどなくなっていますが、全体的には浮きも見られず物性的にもまだ持ちそうです。
ただし、隣家(写真の手前側)とのゴムシート同士の接合部がよくありません。ジョイントは端末シール止めをした上で、トップコートが塗られているだけでした。施工後まだそれほど経過していないそうでしたが、シートの重なり部には少し口が開いており、若干水も入っていました。


お隣さんにも状況を説明し、入っていた水を完全に乾かせた上で、ラップ部分を強化することにしました。
写真は、ガラスクロステープにゴムエース(エポキシ系樹脂)を含浸させているところです。これでシート接合部が補強されます(アサヒボンドのゴムシート防水補修EP工法)。ゴムエースは柔軟性があるので、シートの伸びにも追随できます。
こうして補強されたラップ部分をまたいで、ウレタン防水を重ね塗りしますので、もう水が入るようなことはないです。


既存ゴムシートがまだ健全な内は、そのシートの上にウレタン防水を重ね塗りすることにより、耐久性のある複合防水になります。今回はウレタン塗膜防水2層塗り+トップコート仕上げ(ダイフレックスのAS−1仕様)としました。


トップコートの塗布完了。


お隣さんの1軒を置いた、奥の2軒(H様邸とI様邸)も屋上防水だけは同時に施工させていただきました。ただ、こちらは既存防水層の状態がよくありませんでしたので、ウレタン防水 国土交通省X−1工法としました。


2Fバルコニー施工前。既存ゴムシート防水とスチール手すり支柱との取り合い部は、完全に口が開いています。


既存ゴムシート防水を全て撤去しているところです。水はバルコニー全体に廻っていました。
ひさしの端末に取り付けてある防水押さえ金物(シルバーのアルミL金物)は、新規防水を施すにあたって、雨だれ防止として利用するために残しておきます。


バルコニー防水施工中。屋上と違って、こちらは下地(コンクリート板)に水分がたっぷりと含まれていますので、脱気工法によるウレタン防水X−1としました。


トップコート塗布完了。グリーンの軽歩行用トップ仕上げです。 ひさし先端部のL金物端末までウレタン防水がシームレスにつながりました。
画面中央より少し左側のところに設置された脱気筒から、下地躯体に含まれた水分を排出させます。


防水工事が完全に終わったら、新規アルミ手すりの取り付けに入ります。取り付けに際しては、防水層と支柱の取り合いに充分注意する必要があります。