
螺旋(らせん)階段や直階段等とバルコニー手すりを設けることで、ルーフバルコニーとして広大なスペースが利用できることになります。
未利用の屋根を有効に利用できるのは、フラット屋根形状の建物のメリットの一つです。完成してすぐに生徒(高校生)さん達が集まって、盛大にバーベキュー大会を開催されたそうです。

螺旋階段及び手すり設置前の状況。
写真は2Fバルコニー・屋上共、ウレタン防水国土交通省X−1工法が完了し、外しておいた笠木を再度取り付けているところです。
今回は防水改修時期に合わせて螺旋階段と手すりを設置したケースですが、そうでない場合には、防水床面を軽歩行用に変えてあげるか、断熱ブロックの敷き込み等、多少なりとも床面を変更する必要があります。防水面はかなりシビアなので、設置に際しては防水工事に詳しい業者に相談されたほうが安全でしょう。
また、階段の設置場所に関しては使い勝手はもちろん大切なことですが、荷重その他構造上の制約もありますので、計画にあたっては十分に注意しましょう。今回はPC(プレキャストコンクリート)造であるため、基礎及び柱の位置は工業化認定の設計要綱に基づいて決めています。


螺旋階段及びアルミ手すり設置後の状況。
防水面が完成してから手すりの足元(根巻)を作って固定します。つまり、防水層は根巻の下にあります。


アルミ手摺設置完了後の全景。
手すりの根巻を防水で巻き込む場合もあるでしょう。その場合には、手すり支柱に水抜きなどの対策をしておいたほうがよいでしょう。


螺旋階段降り口の詳細。
屋上に設置するアルミ手すりに関しては、風の影響をあまり受けない形状のものを選んだほうがよいでしょう。縦格子の手すりが一般的に多いのですが、共鳴することが稀にありますので、写真のようにヒシクロスのタイプをお勧めしました。


2Fバルコニーから屋上への螺旋階段全景。
2Fバルコニー防水も完成してからの設置となります。らせん階段によってアクセントが加わり、また、アルミ手すりで建物の高さがより強調されたことで、建物全体のイメージもずいぶんとよくなりました。