現状で危ぶまれた外壁コンクリート破片の落下や、タイル剥落の危険性を排除するために、どのように改修すべきかを最優先に考えました。
その次に、今後も長きにわたって建物を維持するために、必要最小限の工事をすることになりました。
施工前の建物外観。ビル正面は人通りの多い商店街です。
施工前 4階庇部周辺アップ。
写真では分かりにくいですが、爆裂している箇所が道路面からも確認できます。
屋上から見た爆裂部分。
屋上ルーフバルコニーRC手すりのひび割れ。
ひび割れ部のクローズアップ。大きく割れているところがあります。既存塗膜は弾性タイプ(弾性塗料)でしたが、構造クラックを塗装でカバーすること自体に無理があります。
屋上から確認できた既存塗膜のふくれ。このふくれの中には水が入っています。屋上の床スラブ下附近であることから、防水層に原因があると容易に判断できます。同様のふくれが他の場所でも確認できました。
写真ではよく見えませんが、剥離により落下してしまいそうなタイルがあります。打診検査でも浮き部分の異常が確認できました。
屋上ルーフバルコニー全景。
架台廻りその他、既存防水層のひび割れが多く見られます。
既存伸縮目地附近の防水層ひび割れが目立ちます。もうこうなってしまうと防水にはなっていませんので、雨水はどんどん下地に吸い込まれていきます。
ビル裏側の外壁塗装面は、屋上の手すりほど劣化してはおらず、まだ塗り替える必要はありませんでした。但し、1階部分に2ヶ所の構造クラックがありましたので、そこだけは部分的に直しました。